ディエゴ・コリャード(Diego de Collado、1589年? – 1641年)の『懺悔録』(Niffon no Cotõbani Yô Confesion / Modus Confitendi et Examinandi)は、17世紀初頭の日本におけるキリシタン信徒の懺悔を記録した重要な文献です。この書物は、スペイン人宣教師であるコリャードが日本に滞在していた際に集めた日本人信徒の告解をもとに、ラテン文字で日本語を記述したものです。
背景と目的
コリャードは1619年に禁教下の日本に潜入し、キリスト教の布教活動を行いました。彼は1622年まで日本に滞在し、その後ローマに戻って『懺悔録』を1632年に出版しました。この書物は、当時の日本の日常言語や文化、風俗習慣を伝える貴重な資料として評価されています。
内容と構成
『懺悔録』は、十誡の順序に従って構成されており、日本人信徒がどのように罪を告白していたかが詳細に記録されています。これにより、当時の日本人の信仰心や社会的背景を知る手がかりとなっています。また、この書物はラテン語と日本語(ラテン文字表記)の両方で記述されており、日本語史研究にも重要な資料となっています。
研究と影響
コリャードの『懺悔録』は、日本語学やキリスト教史研究において重要な位置を占めています。彼の他の著作である『日本文典』や『羅西日辞書』とともに、「コリャード三部作」として知られ、日本語の文法や語彙の理解を深めるための基礎資料として用いられています。さらに、この作品はヨーロッパにおける宣教師活動や言語学習の一環としても評価されています。
結論
ディエゴ・コリャードの『懺悔録』は、17世紀初頭の日本におけるキリシタン信徒の生活や心情を赤裸々に描写した貴重な文献です。この書物は、当時の日本社会を理解するためだけでなく、日本語史研究やキリスト教布教史研究にも大きな影響を与えています。コリャードが残したこの記録は、異文化間交流や宗教的対立が激しかった時代における重要な証言として今日でも注目されています。


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