インドの説話集「パンチャタントラ」とは

補足 インド文学

パンチャタントラは、インドの古代文学を代表する説話集で、世界文学史上重要な地位を占める作品です。以下にその特徴と内容をまとめます。

概要と起源

パンチャタントラ(サンスクリット語: पञ्चतन्त्र、pañcatantra)は、「5つの書物」または「5編の物語」を意味します[1]。西暦200年頃にヴィシュヌ・シャルマーによって作られたとされていますが、作者や正確な成立年代は不明です[1][3]。

構成と内容

パンチャタントラは5巻から構成され、合計84の説話が収められています[1]。各巻のテーマは以下の通りです:

  1. 友人を失う(34話)
  2. 友人ができる(10話)
  3. カラスとフクロウ(18話)
  4. 得たものを失う(12話)
  5. 浅はかな行い(10話)

これらの物語は、動物を主人公とした寓話形式で、政治、処世、倫理などの教訓を含んでいます[1][3]。

特徴と影響

  1. 教育的目的: 王族の子供たちに対して、統治、外交、倫理などの要訣を教えるために作られました[3]。
  2. 世界最古の児童文学: 児童向け書籍としては世界最古のものとされています[1]。
  3. 広範な影響: パンチャタントラは東西50カ国以上の言語に翻訳され、グリムの童話やラ・フォンテーヌの寓話にも素材を提供しています[3]。
  4. 形式: 散文に教訓的な詩句を交えて語られており、各編には枠物語があり、その中に多くの挿話が含まれています[3]。
  5. 世界的に有名な寓話: 「ねずみの嫁入り」など、世界的に有名な寓話が含まれています[3]。

伝播と翻訳

パンチャタントラは6世紀には中世ペルシア語に翻訳され、その後「カリーラとディムナ」や「ビドパーイの物語」として西洋に知られるようになりました[3]。また、チベットや蒙古にも伝わり、日本にも「猿の生き肝」(くらげ骨なし)や「二羽の白鳥と亀」(雁と亀)などの話が伝わっています[3]。

パンチャタントラは、その教訓的な内容と魅力的な物語構造により、世界中の説話文学に多大な影響を与え、今日でも読み継がれている重要な文学作品です。

Citations:
[1] https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%A9
[2] https://ebook.shogakukan.co.jp/detail.php?bc=09D119860000d0000000
[3] https://kotobank.jp/word/%E3%81%B1%E3%82%93%E3%81%A1%E3%82%84%E3%81%9F%E3%82%93%E3%81%A8%E3%82%89-3165105

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